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メスキータ

 メスキータ(回教寺院):コルドバの回教寺院はメッカにある世界最大のカーバ回教寺院に次ぐ大規模のもので、コルドバ・カリフ王朝の絶頂期を象徴する記念碑といえます。着工・完成ともに8世紀後期ですが、歴代の王はメスキータの改築が増改築を重ね、現在に近い建物になりました。13世紀、キリスト教徒の時代に移り、この回教寺院の建物中央部がキリスト教のカテドラルに改造されました。
 
メスキータ
 
 北側の「免罪の門」(Puerta del Perdon)が入口で、ここから「オレンジの中庭」(Patio de los Naranjos)に進みます。回教徒はこの中庭の池でまず沐浴し、中庭に面した19ヶ所のアーチ型の出入口から直接寺院へ入ったといわれています。今では池はなくなり、わずかに10世紀の井戸が当時をしのばせるのみです。その後アーチ型の出入口は塞がれ、現在出入りするのは「シュロの門」(Puerta de las Palmas)からです。中に入りまず目に入るのがその数850の大理石柱の林立で、非常に幻想的な雰囲気が醸し出され、まさに別世界です。「シュロの門」を入った処が一番古くアブデラマン1世(8世紀後期)が建てた部分です。さらに奥へ進むとアブデラマン2世(9世紀前期)の、そしてつきあたりがアルハカム2世(10世紀後期)の増築部分になります。回教の寺院では「ミーラブ」と呼ぶメッカの方向を指すメくぼみモがアルハカム2世増築部分に残っています。非常に大きく豪華な造りで繊細なアラベスク模様や大埋石のモザイクが見事です。 メスキータの東側、全体の約3分の1を占める部分がアルマンソール(10世紀後期)による増築です。増築部分が異和感がないように配慮したにもかかわらず、時すでにカリフ王朝の絶頂期を過ぎ、財政的に余裕がなかった時期を反映してか、壁が少々薄いなどの手抜き工事が行われたとされています。中心部分は長方形に仕切られキリスト教のカテドラルになっており、この改造にあたって教会側は、地元の反対をかわすために当時の王カルロス5世の認可を得ました。しかし、当のカルロス5世はこの工事現場をたまたま通り、「世界のどこにでも有るような物を造るために、どこにも無い物を壊した」と嘆いたと伝えられます。この改築工事は着工から240年余りかかり、様式もゴシック、ルネッサンス、ハロックと移り替わり、建物自体は素晴らしく立派なものですが、カテドラルがメスキータの真只中にあるというのが何とも奇妙で、回教寺院の中にキリスト教がこのように堂々と共存する例は他にはなく特異な存在です。
 
ミーラブ(祈祷のための壁龕)

 

 

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